福島研究室
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大学院生・研究生、随時募集中です!

NEWS

 福島教授が主たる共同研究者として参画するCRESTが始動しました(2024.10.04) 福島教授が主たる共同研究者として参画する研究課題「物質循環型半導体集積回路の創製」(研究代表者:岡本 敏宏(東京工業大学 物質理工学院・教授))が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業CRESTの研究領域「材料創製および循環プロセスの革新的融合基盤技術の創出とその学理構築(材料創製と循環)」(研究総括:岡部 朋永(東北大学 大学院工学研究科 教授/東北大学 グリーン未来創造機構 グリーンクロステック研究センター長))の2024年度新規研究課題として採択されました(採択率8.8%)。本事業の委託期間は2024年10月から2030年3月までです。(2024年9月17日公表)
参考URL:https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/application/2024/240917/240917.html
 NEDO「若サポ」に採択されました(2024.09.05) 福島教授の提案が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)の「官民による若手研究者発掘支援事業」(マッチングサポートフェーズ) に採択されました(2024.08.26公表)。研究開発テーマは「プラスチックアップサイ クリングの効率化と高物性分解性ポリマーへの展開」で2024年10月~2026年9月まで の2年間のプロジェクトです。今後、企業様との共同研究への展開を目指します。
参考URL: https://www.nedo.go.jp/koubo/SM3_100001_00060.html
 HPを公開しました(2024.08.15) 研究室のホームページようやく公開です。工繊大木村研OB(福島から見て大先輩)の株式会社Risefield 本田和也様に作製していただきました。
 論文が掲載されました(2024.08.15) 難分解性かつスーパーエンジニアリングプラスチックである液晶ポリエステ ルのケミカルリサイクルに関する論文がJACS Au誌に掲載されました。本研究成果は 福島が東京大学加藤隆史研究室に在籍中に得られたものです。
 

高分子循環させる化学を研究する

昨今、高分子・プラスチック材料は環境問題の元凶として扱われがちですが、一方で現代社会はその恩恵を大いに受けています。身の回りで見かけるプラスチック製品以外にも、電子・航空宇宙・医療などの分野における高機能材料にも高分子は不可欠です。スマートフォンの内部にも多く使われています。高分子材料を一切使わない社会システムの構築は非常に難しいことが分かります。
このような環境問題を意識した高分子の研究は、実は数十年前から行われ、様々な技術や材料が開発されてきました。しかしながら、高分子材料は上記のように産業との結びつきが強く、製造コストや物理・化学的な性質が既存材料と同等かそれ以上でなければ、「環境に優しい」材料が実社会に登場することは難しく、多くはこの課題を乗り越えられていません。
最近になって世界的に考え方が変わりつつあります。エネルギーや材料を大量消費した経済から循環型経済(Circular Economy)への移行が各分野で推進されるようになりました。石油化学工業の発展とともにあった高分子産業においても、その流れは大きく、再生可能資源を基盤とする高分子材料や、リサイクル・循環可能な材料の開発に期待が集まっています。

当研究室では、有機化学・高分子化学の技術によって、高分子材料が循環する社会の実現を目指します。飲料ボトルなどに用いられるポリ(エチレンテレフタレート) (PET)は、長期間安定に存在するためリサイクルによって環境流出を防ぐ必要があります。一方、ポリ乳酸などの生分解性ポリマーは環境負荷が小さいとされますが、時間とともに劣化する特性は材料寿命の観点からはトレードオフの関係にあります。このため、一定期間、安定に使用可能で任意の時期に分解・再利用することができる材料システムは求められる理想形の1つと言えます。

そのような材料システムの実現・達成に向けて、次の3つに取り組んでいます。
1)分解性ポリマーの高機能化
2)自己組織化を利用した機能材料創製
3)既存ポリマーのアップサイクル

詳細は研究内容をご覧ください。

教授 福島和樹

福島和樹 博士 (工学)
兵庫県伊丹市出身。京都工芸繊維大学で学位取得後、スタンフォード大学、IBMアルマデン研究所にて研究員を務め、山形大学 助教、東京大学 准教授を経て、京都工芸繊維大学に教授として復帰(詳しくは教授略歴にて)。京都市在住。
専門分野:高分子合成・機能性高分子・生分解性ポリマー・自己組織化
趣味:散歩(10年前はフルマラソン走ってました。今はむり)、バスケットボール(中学・高校の部活で。今はむり)。

高等学校、高等専門学校の生徒様、教員様へ
出張講義や研究室訪問は随時受け付けていますのでお気軽にご連絡ください

学生へのメッセージ

私が研究において常に念頭に置いているもの(かっこよく言うと研究理念)は「地球とひとに優しいものづくり」です。「優しい」は様々なやさしいを含んでいます。環境負荷や人体への影響を低減すること、は当然としながらも経済性や使いやすさを考える「やさしい」まで考えたいと思っています。まだまだ全然やさしくない研究ばかりですが、少しでも理想に近づけることが大学において基礎研究をする意義であり醍醐味ではないかと考えています。興味のある方は是非一度ご連絡ください。学生のみなさんとは一緒に楽しんで研究ができればと思います。

私は本学を卒業したのち、様々な研究機関・大学を経験してきました。改めて思うことは、本学はとても良い研究環境にあるということです。共通で利用できる分析機器が充実しており、アクセスもしやすいです。研究室にも機器・装置はそろえていますので、やりたい実験のほとんどがキャンパス内で完結します。立地は京都駅から地下鉄で30分以内の距離にあり、最寄り駅の松ケ崎駅からも徒歩5分でキャンパスに到着します。さらに、付近の北山エリアにはおしゃれなお店がならび、自転車で行ける距離に歴史のある神社仏閣が点在しており、観光し放題です。個人的にはキャンパス内の建物や施設も「いい感じ」が漂っていると思っています。研究の合間のリフレッシュの要素もほどよく混じった素晴らしい環境で、是非一緒に化学を楽しみませんか。

福島研究室のセールスポイント

・いろんな研究機関・大学の話が聞ける
・海外に研究留学できる可能性
 → イギリス、スペインの友人の研究室に派遣した実績あります。
・学会で発表賞
 → 指導した学生がCSJ化学フェスタ、高分子討論会など、様々な学会で発表賞を受賞しています。
・就職にもよいかも
 → 企業との共同研究も複数やってきました。

とにかく学生の皆さんには化学を楽しんで研究してもらいたいです。そのお手伝いが出来ればと思っています。